‘刈り込み’ カテゴリーのアーカイブ

刈り込み鋏選び3(鋼材)

2015 年 3 月 23 日 月曜日

こんにちは。

京都はさみ職人オオタトシカズです。

理美容のハサミって、

スゴイ硬いんですけど、

どのくらい硬いか知ってます~?

鉄を切れるくらい硬いです。

うちの近所にホームセンターコーナン亀岡大井店があります。

だからどうした?って話ですが(笑)

そこに行くと、電気工具の棚付近に「鉄に穴をあけるドリル」があります。

このドリルを手にとって材料を見ると、ハイス鋼とあります。

このハイス鋼と同等もしくはそれ以上硬いのが、ハサミの材料です。

今回は「カットシザー選び 鋼材(こうざい)編」です。

鋼の材料ということで、鋼材(こうざい)と呼びます。

つまり、

理美容のハサミって、か・な・り 硬いです。

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 ■ 鋼材の種類

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ハサミの鋼材にはいろいろありますが、大きく分けて4種類です。

誤解を恐れず、わかりやすさを優先させ、

軽く歴史を振り返ってみます。

古い順番に、

1.鋼。

かなりベテランの方が持っているハサミです。
「おばあちゃんが、これはいいハサミだと言われて買ったハサミだから、あなたも使えるわよ」
というハサミですね。
今は売られていないと思います。

2.ステンレス鋼

SUS・・・
440・・
とか表示されているものです。

昔の鋼というのは、すぐ錆びました。
ほんと、すぐ錆びたようで、放っておいたら2.3日で錆びたそうです。
ハサミにとって、サビは大敵です。
錆びたら使い物になりません。

ステンレスというのは、錆びないという意味です。
当時は、錆びないというだけで、すごく良いハサミでした。

とはいえ、水にずっと漬けていれば、錆びます。

3.コバルト系ステンレス鋼

・○○コバルト
・コバルト○○
・V金10○
・A○○
・粉末○○
・スーパー○○
・微粒子○○
・パウダー○○

いろいろあります。

現在のメインの材料です。コバルトが混ざったステンレス鋼です。

コバルトや他のいろいろな鉱物の合金ですね。

ステンレス鋼も合金ですが、コバルトが入っていることで、永切れするようになったと感じます。

実際永切れもすると思います

4.ステライト

・○コバルト
・コバルト
・ステライト

3のコバルト系ステンレスと混同しやすいです。

その特徴は、「コバルトが100%」とか「コバルトが50%以上とか」「さびない」「磁石につかない」「非磁性」とか
です。

この材料は、最高にいいものだ!と誇大宣伝するところがありましたが、一概には言えません。

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 ■ で、どれがいいのか?

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1.鋼

これがいい!と言っても、今製造しているハサミはないと思います。
恐らく問屋さんの倉庫にもないと思います。
運が良ければ、おじいちゃん、おばあちゃんが持っていると思います。

特徴は、
切れ味としては、すごくいいです!

研ぎたてのいい状態でしたら、とてもいいハサミかと思います。

ただし、すぐ切れなくなります。
包丁などには、良い材料だとは思いますが、ハサミには不向きかと思います。

2.ステンレス

この材料のハサミも少ないです。

アジア周辺国(例えば中国製など)は、この材料です。

また、30年以上前からあるハサミもこの可能性が高いです。

コバルト系に比べると、切れなくなるのが早いです。
とはいえ、鋼と比べると格段に永切れします。

柔らかめが多いので、ドライの硬い毛には不向きです。

比較的安いハサミがコレです。

もし、安いことがいいとしたら、いい鋼材です。

3.コバルト系

現代のハサミのメインです。
恐らく9割はこの材料です。

「ステンレス」のように錆びません。
「ステンレス」より、永切れします。

各社各用に細かくいろいろな名前が付いています。

違いもそれぞれ微妙に違うと思います。

   ↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑これポイントです。

ハサミとしての違いは、ホント微妙なんです。

一時期流行った、積層の模様があるのもコレです。

金色にメッキしてあるのも、剥がしてみるとこれのことが多いです。

いいか、わるいかというと、いいと思います。

というか、

大きなくくりで言うと、みんなコレですと言っても、いいと思います。

4.ステライト

切った感じがコツコツ・・・・と切れます。

ただ、これも厳密に言うとそんな感じがする気がしないでもないけど・・・
という世界です。

どちらかというと、永切れが得意な鋼材です。

“ハサミにうるさいハサミ屋さん” が、ステライトだから良いハサミというひとがいます。

そう単純な話でもないと思います。

この材料は研ぐのが難しいとされています。

永切れが得意なタイプですが、下手くそな研ぎだとすぐきれなくなります。

上手に研いでくれるひとがいれば、この鋼材は選んでもいいと思いますが、そうでない場合は避けたほうが無難です。

上手な方が研いだとして、

3のコバルト系と比べて、少し切れ味が甘めで、少し永切れします。

刈り込み鋏選び2(ハンドル)

2015 年 3 月 20 日 金曜日

こんにちは。

京都はさみ職人オオタトシカズです。

もしあなたが、

男なら

かわいい彼女よりも多くの時間を過ごすことになるのが、

ハサミです。

(同じお店の彼女と付き合っている場合を除く(笑))

ほかに、
いいなあと思う女性がいて、
ベットでイチャイチャして、それがバレると彼女に怒られますね。

その点ハサミは、
複数の相手と
ベットで、手当たり次第、あんなこと、こんなことをしても大丈夫です(笑)

ベットでなくても、
まっ昼間の、お店のなかでも大丈夫なんです!!

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■ ハンドル

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念のため確認です。

ハンドルって、手でもつところです。

柄(え)とも言います。

では、

始めます。

え~ですか?

(^^)v

笑顔になってしまったあなた。

一生、アナタについて行きます(笑)

笑顔にならなかった方。

~大きく息を吸ってぇ。。。。吐いて~

広い、大きな心で見守ってください。

m(__)m

さて
ハンドルですが、理容師さんが選ぶハンドルは、オフセット1種類しかありません。

ですが、
僕には2種類に感じます。

その2種類とは、
「下駄のはいたもの」と
「下駄をはいていないハンドル」です。

わかりにくいですかね。

平たく、わかりやすく言うと親指と薬指の距離です。

 

では、この写真をみてください。

あるはさみ職人が、その雰囲気を写真にしようとして撮った一枚です(笑)

ハサミたくさん

下駄を履いているハンドルは、一番左のハサミです。
親指と薬指の距離が広いハンドルです。

左から2番めのハンドルは、下駄をはいていないハンドルです。
距離が短いです。

これはどちらがいい、わるいというのはありません。

使っていてしっくりくる、こないの違いかと思います。

 

刈り込み鋏選び1(長さ)

2015 年 3 月 20 日 金曜日

こんにちは。

京都はさみ職人オオタトシカズです。

普段はハサミの研ぎをしております。

いろんなメーカーのハサミを見ております。

多くの理容師さんとハサミに対するコダワリのお話を伺う機会に恵まれました。

ハサミ選びとしては、

ご自分の感覚や先輩の教えを大事にされる方も多いと思います。

一人のはさみ職人としての立場から、いい悪いというのではなく、
そういう見方もあるんだ。ということで読んで頂けるとうれしいです。

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 ■刈り込み鋏 (長さ)

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理容向けで刈り込み鋏としては、
使われるハサミには6.5インチ~7.0インチが一般的です。

7.5インチでも8インチでもいいと思います。
6インチでもいいと思いますが、5インチはさすがに厳しいですね(笑)

一般的には、
手の大きさで選ぶことが多いかもしれません。

大きい手の方は、7インチ。
小さい手の方は、6.5インチといった具合です。

ただ、
僕の意見としては、
「手の大きさはあまり関係ない」と思っています。

それは、185センチくらいある大きい男性が小さいハサミを使っていたり、
華奢で小柄な女性が7インチのハサミをメインにしていることもあるからです。

お話を聞くと、
「この大きさが手に合う」ということでした。

結局慣れてしまえば、それほど気にならないことなのかもしれません。

とはいえ、
それだと、よくわからないので、それぞれの特徴をまとめます。

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 ■ 7.5インチ vs 6インチ

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わかりやすいように、あえて極端にしました。

長いハサミ代表の7.5インチ。
短いハサミ代表の6インチ。

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7.5インチのいいところは、

○一度にたくさんの毛をつかむことができる。

そのため、面をそろえて作りやすいです。
きっちりとしたスタイルを作るには、大きくてよく切れるハサミが便利です。

多くの毛を切ることができるので、仕事が早いです。

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6インチのいいところは、

○小回りがききます。

面をそろえて作るは、不向きですが、
柔らかいスタイルを作るには、便利です。

“毛束感”をつくろうとするとすると、小ぶりの方が動かしく便利です。

多くの毛を切ることができませんが、
その分切った感じが優しく切れます。

もし、「優しく柔らかく毛を切りたい」と思い出したら、短いハサミはオススメです。

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話を元に戻しましょう。

長いハサミは、面をつくるのにいいです。ただ優しく切るのは難しいです。

短いハサミは、小技を活かしたカット向きです。ただ時間は遅くなります。

あとは、そのサロンの状況によって変わってくると思います。

1000円カットで働くなら、大きめのハサミがいいと思います。
しかし、切った感じが硬いので、優しく切りたいと思ったら、短めのがいいですね。

ユニセックスの若者向きサロンなら、短めがいいですね。
きっちりとしたスタイルをつくると、彼女から「ちがう」とか言われてしまって、
ふられてしまうかもしれません。